2012年05月22日

その131:秘密結社・リスボン美食倶楽部

「航海者には世界の美食を極めるという楽しみ方もあるんだぜ。興味があるならこの街一番の美食家に話を聞いてみな」
美食という単語に釣られた私は、500Dというわずかな報酬で仕事を引き受けた。

さすがは依頼仲介人。料理研究家であるこの私にどのような仕事を紹介するべきか、よくわかっているではないか。
「この炎の料理人に任せておけ!」
私は勢いよく商人ギルドを飛び出した。

飛び出してから気づいた。
いつもの依頼と違って、依頼人が誰なのか言わなかったぞ?
一体誰に会えばいいのだろう、街一番の美食家とは誰のことだろうか。





そういえば仲介人が言っていたな。
「商人の大先輩でもあるあの方に」とかなんとか。
つまり、街一番の美食家は商人として成功した人物である可能性が高い。
「この街の名士というと……」
私は地図を広げて、高級住宅街のあたりを見た。

探検家のバルトロメウ・ディアス提督
サルミエント商会のディエゴ・サルミエント会長
南国から留学中のンジンガ・ンベンバ王子
銀行家のバルディ頭取
ここに王宮にいるブラガンサ公爵を加えた5人が、リスボンの名士だと思われる。

このうち商人として実績がありそうなのはサルミエント会長とバルディ頭取の二人だが、アルヴェロ父は海外を飛び回っていて商館にいるのを見たことがない。
商館にいる執事が実は美食家……という可能性がないわけではないが、おそらくバルディ頭取のことだろう。




バルディ頭取の邸宅に向かう途中、交易所前を通りかかった。
ふと目に付いたのは交易所の主人。

樽型その1

客の相手をしている主人を遠巻きに見つめる。
商人出身……樽型体型……はっ、まさか!

「親父さん、街一番の美食家というのはアンタのことかい?」
「なんだいそれは? それよりラモン、今日はハムが安いぜ、どうだい?」
「ハムか、じゃあそいつを40樽くれ」

「ありがとよー!」
……いつの間にかはぐらかされてしまった。
まぁいいか。本命のバルディ頭取のところへ向かおう。


樽型その2

やっぱり樽型だった。

「リスボンで一番の美食家と言えば私だろうね。おかげでこの有様だよ」
バルディ頭取はツヤツヤした笑顔で言った。
「ところでラモン君、話の前に卵を買ってきてくれないかね。いや、1つでいい」
マイペースなお方だ。まぁ一つなら交易所でニワトリを買えばすぐに産んでくれるだろう。
「いいですよ」と私は答えて席を立った。




再び交易所。
「親父さん、ニワトリを一羽売ってくれ」
「なるほど、アンタはそうするわけか」
なんだって?
「いやいや、こっちの話さ」
おかしな交易所の店主だ。


さぁ、あとはニワトリが卵を産むのをじっと待つだけだ。
ロケ地はプリマス
このSSを撮るためにプリマスまで行ったよ

……。
よく考えたら卵は朝しか産まないじゃないか。
時間が流れない街中で、いったいどうやって産ませたらいいんだ。
こうなったら奥の手を使うしかない。
私は雌鶏を物陰へ連れて行くと……。


ふぅ。
無事卵を手に入れることができた。


大人の事情
大人の事情により描写は省略しました


この作業中に、似たような話を聞いたことを思い出した。
あまり良くない教訓話だったような気がするのだが、きっと気のせいだろう。




バルディ頭取は卵を受け取って大喜びだった。
「美食を追究するため血塗られた道を行く君の覚悟はよくわかった。私のレシピの一部を君に譲ろう」
「ありがとうございます」
で、そのレシピは?
「商人ギルドのギルドマスターに預けてある。彼から受け取ってくれたまえ」
なんでそんな面倒な手続きを、と思ったが、理由はギルドマスターを一目見ただけでわかった。


樽型その3


ああ、アナタも樽型でしたか。




※5月30日追記。
内容的にもこちらにまとめたほうがスッキリするので、独立した記事を削除してこちらの記事に統合しました。


指摘される前に自白しますが、今回スクリーンショットの中に文字を入れたのは、ポワール・キャラメリゼさんの『金のコンパス、銀のコンパス』に影響されてのパクリ、いやオマージュです。
有名なのでご存知の方もいらっしゃるかもしれません(少なくともtorikichiさんはご存知でした)。


残念なことにすでに更新を終了していたのですが、最近になって新しく日記が更新されているのを発見。
仮面の術士とクスクスのくだりは特に笑えますので、この機会に是非!!
こんなネタがあると知っていれば私も参加したのに。
と悔しがっても後の祭りですね。
きっと過去にさかのぼって読めば、他にも楽しい記事がたくさん読めると思います。
私は影響されるのが怖くてトップページに表示される記事しか読めませんが。
posted by すぽきゅん at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ラモンの航海日誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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